モラハラ旅行から帰宅後の先日、嫁と一緒に夫婦カウンセリングを受けてきた。
>>夫婦カウンセリングを受けることに





いつもお世話になっているカウンセラーではなく、別の日本人カウンセラーを見つけてそちらにお世話になった。






私は仕事を抜け出し、カウンセラーのオフィスに向かい嫁と合流した。





部屋に通されると、優しそうな日本人男性カウンセラーがいた。





男性カウンセラーは嫁の指定である。





おそらく嫁は同性に裁かれるのがプライド的に許せないのだろう。嫁は同性を見ると、いつも犬が他の犬と出会った時の様に警戒心を高める。





カウンセラーに、


「本日はどの様なご相談ですか?」



と問われたので、私は過去を掻い摘んで手短に、


•嫁と2年間以上対立していること(実際には一方的な嫁からのイジメだが。。)


•嫁、私とも疲弊しきっている旨


•私が半年前からこの異国の地でカウンセリングに通うようになった事


•私のバツイチ等の個人的背景


•嫁は私の家族を嫌いなこと



等を説明した。




その間、嫁は子供の様にずっとそっぽを向いてしかめっ面をしていた。家でよく見る鬼の形相だ。






カウンセラーもすかさず嫁の様子に気付き、説明している私よりも嫁の事が気になっている様子が伺えた。






一通り私の説明が終わると、カウンセラーは嫁に話を振った。





「旦那さん、かなり疲弊しているようですが、奥様から何か言いたいことはありますか?」





しばし沈黙の後、嫁が開口一番口を開いた直後、部屋の空気が固まった。





「コイツの母親がキチガイなんです!!私を何も受け入れないし、コイツも私をかばわないし、コイツまじで腐ってるんです!」




いつもの家での口調が部屋に響きわたる。。




カウンセラーもしばし呆気にとられているのがわかる。





「しかも、コイツDVをしてくるんです!」




「ハッ!?お前だろ」と思ったが、ある程度予想できた範疇の発言なので私はそれほど動揺しなかった。





嫁はこのまま猪突猛進モードに入る。





「しかもコイツ、離婚すると言っても私に金払わねえとか言うんです。私が会社辞めたので、私の老後までの生活の面倒見るの当然だと思いませんか!?コイツまじで終わってます!」




カウンセラーは新種の虫を観察するような目で嫁を見ていた。





「別に犯人探しをしている訳では無いので落ち着いて下さい。そうしたいのならば裁判で争ったらどうですか??」





カウンセラーは嫁に促した。




「私は日本でずっと正社員として働いてきた。突然コイツの転勤で私の仕事を奪われ、私は稼ぎ口を失い、人間として生きる価値が無くなった。人間は稼いでいることによって評価されるので、働いてない奴なんて何の価値もない!私はそういう環境にある!」





全く的を得ていない回答だが、嫁は畳み掛ける。





「コイツは金だけ私によこせばいい、私はコイツのことは金としか思ってない!金を払わないのならばコイツといるしかないです」





お〜、そうきたか。。、と私は苦笑いを浮かべた。






その日は最初の一口目からずっと私の事を「コイツ」と呼んでくる。





もう痛過ぎて見ていられない。





カウンセラーは言った。





「今のままでいたら、お互い不幸に見えます。旦那様はカウンセリングに通われて何とかしようと努力されてますが、奥様も何か努力できることはないのですか?」





至極真っ当なコメントである。





これに対し、嫁は敵対的に返答をした。





「私は何も悪くない!!コイツが変わらない限り何も進まない!あのクソ親の息子だから」





収拾がつかないまま1時間のタイムリミットが近づいてきた。





何もまとまらなかったが、カウンセラーは最後に、





「今回は旦那様がカウンセリングを予約なされたので、5分間だけ旦那様と2人で会話させて下さい」




と言って嫁を部屋から出した。





カウンセラーと2人きりになった瞬間、カウンセラーは私に言った。




「大変ですね。今日はかなり奥様寄りに立って話を聞きましたが、それでも旦那様、かなり辛いと思います」





そして、カウンセラーは続けた。





「奥様、かなり危険な状態です。直ぐに治療が必要な状態ですが、本人が全く悪い自覚が無いので、そのような方はまず治りません。残念ながら私の方では治療はできかねます。」





そして、恐れていた単語がカウンセラーの口から出てきた。





「奥様、人格障害の可能性が高いです。おそらく境界性人格障害かと思われます。旦那様の言う事を全てを否定する割に依存を求めています。」





私や家族の事を罵倒する割に、私に金を求め、金が払えないなら一緒にいるしかない、と言う点だろう。





カウンセラーは続けた。




「今、旦那様が通われているカウンセラーを知っているので、私から直接連絡してもいいですか?」



と来たので、私は、



「もちろんお願いします。事実を淡々と伝えておいて下さい」




とお願いした。




私が通っているカウンセラーは、我が家のモラハラ嫁に会ったことがないので、これで点と点が繋がるだろう。




カウンセラーはこう続けた。




「旦那様はこれからどうするつもりですか?」




私「逃げる予定です。その際に裁判所に私に嫁が近づけない判決を事前にもらう予定です」





カウンセラー「わかりました。距離を置けば奥様も事の重大さが理解できる可能性もあるので。何でも私に相談して下さい」





嫁は治らない可能性が高い事を暗に私に伝えてきた。





この異国の地で私を嫁から救う「チームモラ猫(私)」が形成されつつある。





ただ、最終的に私が行動に移さなければ何事も解決しない。





これは痛いほどわかっている。但し、逃げるにはお金がまだ足りない。





嫁はその日の夜、何事も無かったかのように振る舞った。




しかし、翌日、





「貴様、何でいつも私に何も言わねえのにカウンセラーの前でウソこいてんだよ!」



というニュアンスのことを散々と私にメールしてきた




仕事中に何回も何回も携帯に嫁からの着信履歴があった。




深夜まで会社で仕事をしていたが、嫁は電話で2時過ぎまで私を追い詰めた。






境界性人格障害、聞いたことが無い人も多いだろうが、本当に本当に非常に厄介な障害である。





以前、この人格障害に関する本を読んだ事がある。





境界性人格障害は、成長過程で家族から十分な愛情を注がれなかったこと等により形成されることが多い。





そして、境界性人格障害の加害者は、物事を白か黒でしか見れず、中間という概念が無い。





加害者が白と言ったものは白でしか無いのである。




これに背くと、加害者は恐ろしいほどキレ、怒鳴り散らすが、本人に申し訳ないと言う感覚は全く無い。





この障害を持つ加害者の周りの人達は皆疲弊していき、場合によっては鬱状態に陥らされ、最悪のケースでは、被害者も同じ障害を患うこともあり得る。





私は奇跡的にもギリギリのラインで平常心を保っている。私はストレス耐性が強い性格であることを本当に良かったと思っている。





境界性人格障害は治る見込みは限りなくゼロに近い、本人が自覚していないケースが多いからだ。





まさに嫁のケースである。





境界性人格障害の加害者は、被害者となり得る優しい人、ノーと言えない人をターゲットとして近付きネチっこくまとわりつく。





自分で言うのも何だが、まさに私のようなかなり純粋な人間がターゲットの格好の的となる。





加害者はターゲットに逃げられると、次のターゲットを探してはまとわりつく。





この障害を持つ加害者の周り人の対処法は、「聞き流す、近づかないこと、依存されないこと」である。





精神科医ですら加害者にまとわりつかれ、頭がおかしくなる医師もいると言う。





配偶者である私からすると嫁から逃げるしか道は無いのである





世界各地ではおぞましいテロが多発しているが、いつどこで起こるかもわからないテロよりも、今この瞬間にもキレ出す可能性が常に60%ある私の横にいる嫁というテロリストが一番恐ろしい。






まずは逃げて私の身の安全を確保しようと再度強く心に誓ったカウンセリングであった。





合掌